タイショーグランドソワー(購入&メンテ&取付)

肥料撒く機械の種類

農業をやる人は、何かしら肥料を撒きます。
畑も田んぼもみんな撒きます。
うちの野菜用の畑は小さいので手でさっと撒けばすぐ終わりますが、田んぼの方は(中山間地区で小さめと言えど)それなりに沢山の肥料撒きが必要になります。

これって、地味にかなりの重労働だったります。
肥料袋がだいたい15~20kgあって、田んぼの入り口に数袋運んで、そこから奥まで均等に撒くわけですが、撒き幅が1.5mだとしても、全面に撒くので歩く歩数が結構えげつないんです。
そして、人間が均等に捲くって意外と難しいものです。

特に大規模に農業されている方が、全部人力でやるのは無理です。
そんなわけで、トラクターに取り付け、トラクターの動力を使って肥料を撒く機械を利用します。

色々なタイプがあり、↓ブロードキャスターと言われる、広範囲に肥料を飛ばす機械や、

↓ライムソワーといって、風で飛んじゃう粒子が細かい粉状をものを撒く機械、

その中間的な↓グランドソワーというのがあります。

画像に製品開発メーカーにリンクしましたが、トラクターの作業機で有名なのが、
ニプロ
ササキ
タイショー
の3社だと思います。

グランドソワーは、タイショーの製品で他の2社は作ってないみたいです。(特許の関係?)

どのタイプの肥料撒き器にするか?

ブロードキャスター

ブロードキャスターは、撒くのにトラクターの動力が必要になるので、耕耘用の作業機(ロータリー)を外して、取り付けることになります。
散布幅がかなり広いので、肥料撒き専門として使うのにはいいかもですが、肥料撒きと耕耘と同時に作業することはできません。

ライムソワー

ライムソワーは、電動タイプも有り、耕耘と同時に肥料撒きできます。
ですが、私が使っているペレットタイプの肥料を撒くのは不得意そうで、保管時の幅も大きいです。

グランドソワー

グランドソワーは、電動タイプで小さい粒径の肥料がメインとなりますが、肥料の供給をするロール部を交換することでペレット肥料にも対応可能です。
ロータリーの上に設置して、耕耘と同時作業もできます。
場所も比較的コンパクトなので、うちの場合はグランドソワーが良さそうに思います。

グランドソワー購入(ヤフオク)

農業用の機械ってみんな高いです。グランドソワーの場合、新品価格はざっと30~40万円。
専門で大規模にやられている方は、投資しても回収できると思いますが、うちのような弱小兼業農家では、とてもとても高すぎて導入できません。

そんなわけで庶民の味方(?)ヤフオクで探します。w
ヤフオクで見るとだいたい10万円前後します。
新品よりはだいぶ安いですが、それでも結構しますよね。

そんな中、手の届く出物がありました!
サビ・ワレあり、要メンテ、コントローラー一式有り、動作確認済み

うーん、ワレてる。本当に動くのか?(あやしい)

で、ポチりました。w
お値段なんと1万と50円!!

まともに使えればホントお安いです。
(送料に1万5000円かかってしまったのは内緒です。orz)

ブロードキャスターのメンテンナス

フォークアタッチを自作したジョブサンで軽トラから降ろしました。
(ほんと、フォークアタッチ作っておいて良かった&便利)
早速、そこらにあった12Vバッテリーとコントローラーを接続してスイッチオンしてみました。
んん!動きません!!
何が動作確認済みだ。w

しょうがないのでバラしていきます。
モーター部のカバー外そうとしたら、ネジがねじ切れました。orz
なかなかのサビです。w

散布用のホース、カバーとロール外すとこんな感じ。
モーターから切り離しので真ん中のシャフトは手で回るはずですが、びくともしません。
ベアリングが固着してるようです。
この状態で、コントローラーのスイッチ入れてみたら、モーターが回転したので、一番高い部品交換はしないで済みそうです。

散布ロールは標準タイプが付いてました。

モーター部は、アルミだけど腐食してこんなかんじ。
12v 3.5A 8000rpmで、ギア比130:1のようです。
(フル回転で、60rpmということですかね?たぶん)

左側(モーターから遠い方)からベアリング見ていきます。
肥料が通る部分は、ホッパーから落ちてくる部分でカバー内を通って落ちていきますが、外にも漏れ出るのか左右のベアリング部が腐食しています。

POM樹脂のベアリングの左右で、スナップリングで止まっているので片方を外します。
外せばスルッとシャフトが出てくるはずが、固着してるので、かなり手強いです。
プライヤーで挟んで回転させながら、全体重をかけながらなんとか抜けました。
パーツクリーナーで洗浄しても、シャフト部分が腐食していたので、電動ドライバーについて、回転させながらサンドペーパー当てて、摺動面をきれいにしました。

ベアリングの潤滑には、食品工場の機械でも使用できる、ワコーズのシリコンルブリカントを使って組付けました。

モーター取付部は、ぶつけたのか曲がっていたので、ハンマーで叩いて板金。
ねじ切れて残ったボルトは、穴開け&タップして直しました。

ロール部の肥料が溢れるのを防ぐブラシも一度外して清掃し、全体的にきれいになりました。
回らなかったシャフトは、手でくるくる簡単に回るようになったので、これで大丈夫かと思います。
フレームの錆びている部分もなんとかしたかったですが、また今度メンテしようと思います。
ワレてるアクリルのカバーもまた今度で。。
意外と簡単なメンテナンスで済んでよかったです。

(大量)散布ロールの自作

うちはペレットケイフンを撒くのですが、メーカーの情報によると、オプションの大量散布ロールが必要です。
ネットでみてみると、2個で1万5000円するみたいです。

標準の散布ロールは、いくつかの部品で組み合わされていて、左右で金属の板で挟み込み長いビスで留めてあります。

ビス外すとバラバラになります。
中央の円柱形状になっている部分が左右のギアと同じ形になれば、オプションで販売されているものと同じになるっぽいです。

1万円で買った機械に、1万5000円の追加投資できませんので、お得意の3Dプリンティングで作ります。壊れたときに安全性の高いPLA樹脂(コーン等の植物ベースで、CO2と水に完全分解するプラスチック)で制作しました。

右上の円柱パーツを作ったパーツと入れ替えて組みます。

できました!
金歯になって見た目もカワイイ(?)

グランドソワー本体の取り付け

取り付けは、グランドソワーのマウントを作業機(ロータリー)の色々つけられるバー(←名前なんていうんでしょうか?)に、まず取り付けます。

マウントをつけたら、グランドソワー本体を上から入れて、ボルトで留めればOKです。

重量物なので、またジョブさんフォークで近くまで運んで、奥様に手伝ってもらいながら取り付けました。

散布ロールからは、専用のホースで下のバーの拡散器まで落ちるのですが、バーが錆びてて見た目悪いですね。

マウントバーは、Φ14mmなんですが、何かに使えるかもと取っておいた、アウトドア用の椅子のフレームのパイプ径がΦ15mmで、少し叩き入れましたが使えました。

ロールカバーとホースと取り付けして、左右に黄色のビニテでマーク貼りました。

今後

うちで使っているペレット肥料を実際に入れて、どれくらいの設定で落とせばいいのか調べる必要があります。

農協に肥料を取りに行っていないので、肥料来たら続きをやろうと思います。

感謝

タイショーのマニュアルは、非常によく書かれていて、機械屋出身者としては素晴らしいと思いました。バラシ作業するのにとても役立ちました。
メーカーの方々日々ありがとうございます。
メンテして安く使ってしまい申し訳ありません。m(_ _)m

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